こんにちは。OBG会です。
前回に引き続き「大学受験で役に立った参考書・問題集」の文系編です。
文系の受験生の方々もこの記事を参考に勉強をより効率よくできるようになっていただければ幸いです。
目次
1.石井:私文系 「現代文、古文、漢文、世界史B、英語」
2.竹中:国文系 「古文、漢文、世界史B、英語、数学ⅠAⅡB」
1.石井(私文系)
こんにちは、72期の石井です。
僕は大学受験では国立の大学を受けずに私立の文系の大学に絞って受験したので
今回は僕が受験した国語(現代文、古文、漢文)、英語、世界史の三科目で役に立った
参考書や問題集をご紹介したいと思います。
○現代文○
「大学入試センター試験過去問レビュー国語2020(河合塾シリーズ)」
<良い点>
河合塾のセンター試験の過去問(通称:黒本)は解説が細かいことが大きな特徴です。
分からなかった問題など、因果関係などを細かく示しているので似ている問題が出たときに
対処しやすくなります。また、豊多摩の進路室で貸し出しも行っているので、気軽に借りることができます。
<悪い点>
20年分ほどの問題と解説を一冊にしているのですこぶる重いです。持ち運びには向きません。
<勉強効果>
僕は現代文については上手な勉強法を最後まで確立することはできませんでした。
そこで僕がとった作戦は過去問を解きまくることでした。今回紹介した、黒本を使ってセンター試験の問題に
慣れておくことで問題の形式を把握したり、時間配分を予め設定することができました。
○古文○
<良い点>
動詞や形容詞などはもちろん、古文を学ぶ上でやっかいな助動詞などを分かりやすく解説しています。
練習問題では覚えたての文法事項を実際の過去問で演習することができるようになっています。
問題の解説では問題の解き方だけでなく、読解で重要になる手がかりを示してくれたり、文章を読むうえで大事な
古文常識などを教えてくれているので、分かりやすくなっています。
<悪い点>
特になし
<勉強効果>
古文が苦手な人でも初歩の初歩から教えてくれるこの参考書を使えば大学受験でも通用する古文の力が付きます。
練習問題で取り扱う文章はどれも 易しめかつ、面白い内容なので、慣れれば息抜きがてらに読めるものとなっています。
古文絶対できないマンや古文絶対やりたくないマンでも、この参考書から始めてみてはいかかでしょうか
○漢文○
「漢文早覚え速答法 パワーアップ版(大学受験VBOOKS)」
<良い点>
漢文を読むうえで大切になっていくる「漢字以外の読み」(通称:いがよみ)に焦点をあて、まとめた参考書です。
漢文で必要な文法、熟語など大学受験の漢文を全てこの一冊でまとめられており、「いがよみ」を覚えることで
私立の「レ点、返り点をつけなさい」などの問題にも対応できるようになっています。
<悪い点>
特になし
<勉強効果>
漢文って中々とっつきにくい教科だと思うのですがその概念をぶち壊してくれたのがこの参考書でした。
先にも述べたいがよみを覚えていくと、文法事項がすらすら覚えられ、下手に分厚い参考書よりも覚えが早かったです。
受験シーズンの最後の方では「中国人よりも漢文できるんじゃないのか」という錯覚に陥るほどできるようになりました。
熟語なども、受験にでる最低限のものを列挙してあり、単語を暗記するのが苦手な自分でも、「これぐらいなら
覚えられる」と思える量だったのでそれほど苦にならずに、覚えることができました。
○世界史B○
<良い点>
地図、写真などが多く掲載されており、私文の問題で出やすい「ビジュアル問題」に強くなれます。
また、問題のほとんどが穴埋め問題で問題の文章を読んでいくだけで歴史の流れが正確に把握できます。
<悪い点>
「アジア世界」や「イスラム世界」のように地域ごとに分けて作られているので横のつながりが
少し覚えづらいという点が玉にキズ。
<勉強効果>
今の受験生や二年生の皆さんが同じかどうか分かりませんが、高校で世界史を勉強する際に学校から
配られたのがこの問題集です。先述した通り、歴史の流れが良く理解できるので、世界史を学ぶ人はこの問題集から
始めてみると、基礎的な部分の問題は取り逃さなくなります。また、標準~応用問題も入っているので、
記述式の問題にも十分対応できるようになると思います。
○英語○
「スクランブル英文法・語法 4th Edition ランダムトレーニング問題集 (旺文社)」
※参考書のスクランブルを紹介しようと思ったのですがまさかの植草君とかぶりが発生したので、スクランブル準拠の
問題集のご紹介です。
<良い点>
スクランブルの内容をどれだけ自分が覚えられたのか、習熟度を調べることができます。
スクランブル譲りの細かい解説で間違えた問題も参考書のスクランブルを参照にしながら学べます。
<悪い点>
特になし。
<勉強効果>
参考書のスクランブルは受験で必要な文法事項を分かりやすくまとめられてますが、参考書内の例題を
解いたり覚えたりしただけでは不安。という人にとっては最適化と思います。参考書のスクランブルに記載されている
文法事項がランダムで問題として出されているので、自分が覚えきれていない文法をはっきりすることができて
お得です。
2.竹中(私立文系・国公立文系)
72期の竹中です。
現役時代、国公立文系を第一志望としていましたが、挑戦校は私立大学だったので両方の視点から色々語りたいと思います。
○古文○
〈良い点〉
単語の根本的な意味や語源などの解説があって単語にたいする理解度が深まりやすいです。
また、イラストと結びつけて単語の意味も覚えることができます。
そしてなによりも、巻末付録が詳しいことで非常に助かりました。古文常識の専用の本無しでも平気だと思います。
〈悪い点〉
特に思いつかない
〈勉強効果〉
古文は単語の意味がわからないと読解が非常にやりにくいです。これを使って真面目に単語を覚え始めてから文章が読みやすくなりました。
とはいえ、古文は総合力が試されるので単語以外の知識も忘れずにインプットしてください。その意味では巻末付録がすごく役立ちます。
この本を1冊やり通すことで古文に対する苦手意識はかなり減るだろうと思います。
○漢文○
漢文早覚え速答法(学研)、教科書
前者は石井くんが説明してくれた通り。後者の方を語る。
〈良い点〉
教科書は、使い方によって化けるものだと思っています(良い意味で)。
私のおすすめする使い方は音読用として使う方法です。スラスラ音読することで漢文にたいする理解度が深まるからです。
〈悪い点〉
良い使い方が見つからないとただの荷物になる。
〈勉強効果〉
音読を繰り返していくうちにセンターレベルの漢文に太刀打ちできるようになりました。
声に出して勉強することは定着がしやすいのでしょう。みなさんも暇があったら漢文を音読してみてください!
○世界史B○
資料集:アカデミア世界史(浜島書店)
世界史は教科書やプリントももちろん大切なのですが、それ以上に資料集が大事だと思います。
特に難関私立大学の場合は、教科書のみならず資料集の用語が出てくることもあるので、資料集に目を通すことは欠かせないことになります。僕の友達に資料集を丸暗記している人もいました(笑)
〈良い点〉
資料集は図などが教科書以上に詳しく乗っているので、それらと照合して暗記すると定着度が増します。
また、テーマ史といって地域ごとに歴史がまとめられていたり、文化史が図付きでまとめられていたりします。
あと、暇なときにパラパラとページをめくるのが割と良いです。暇も潰れる上に復習もできるので一石二鳥です。
〈悪い点〉
冊子がやや重い。
〈勉強効果〉
図・地図を用いた問題に強くなれましたし、詳しい内容も覚えることができました。
戦後のアメリカ大統領がまとめられていたページのおかげで戦後アメリカ史に非常に強くなれた。
〈良い点〉
世界史の論述は、教科書の文章をそのまま書いていけば満点を取ることができます。とは言っても、教科書の文章を一語一句すべて暗記するのは無理があります。
ですから、僕は教科書を暇なときに定期的に読むことで、なんとなーく教科書の内容を覚えていきました。そうすることで論述問題を解くときに何となく書く内容が決まります。
そういう意味で教科書は論述力をつけるのに非常に良い教材だと思います。
〈悪い点〉
図が少ない。
だが、それを補強するために資料集がある。つまり、両方使えば最強ということです。
〈学習効果〉
教科書を一読したことによって、論述問題を解くときに何となく書く内容が自ずと決まるようになりました。
○英語○
〈良い点〉
システム英単語はとにかく本の序文を読んでみてください。そうすれば自ずとこの参考書の良さが伝わってきます。神です。
〈悪い点〉
別売りCDの値段が高い
〈学習効果〉
だいたいのレベルの入試問題に対応できるほどの単語力がつきました。毎日登下校のときにCD音源を聞いたからだろう。
〈良い点〉
各用法にたいして例文が載っているから定着がしやすいです。
解説が非常に丁寧でした。
〈悪い点〉
特に無し
〈学習効果〉
右ページに色々な問題があり、それを解くと記述力や和訳力が上がります。
国公立大学受験者はこの本を使うとかなり実力がつくのではないでしょうか。
○数学IA・IIB○
センター過去問やセンター形式の問題集
僕はセンター試験までしか数学を使わなかったので、とにかくセンター数学の対策をやりました。
〈良い点〉
とにかくセンター試験は良問揃いです。追試は少し難易度の高い問題もありますが、本試験であれば文系の僕でも解説を読めばだいたいは納得のいくほどの難易度に設定されていました。
解説も豊富ですし、世界で一番良質な数学問題集だと思っています。
〈悪い点〉
赤本や黒本はとにかく重い。
〈学習効果〉
問題数がたくさんあるので、「今日は“データと分析”の範囲を徹底的に解こう」といった縦のラインで解くやり方が特に効果があった。
使い方は人によってそれぞれだと思うので、自分にあった使い方を見つけて効果を出して欲しい。
ここまでおすすめの参考書を紹介してきましたが、もし買う場合は店頭などで軽く立ち読みをしてから購入することをすすめます。万人に合うような参考書なんて存在しません。好みなんて人それぞれなんだから。
人気がある参考書でも自分に合わない本はありました。その上、なによりも目指す大学によって適正な参考書も変わってきます。
これらのおすすめの教材を参考にしつつ、自分にあった参考書を見つけてください!!
石井、竹中