こんにちは。豊多摩クイズ研OBG会です。
今回も主として受験生向けに、大学受験についてOBGが語ります。
今回は第2回「大学受験で役に立った参考書」です。
大学受験をするときにほとんどの人が手にするであろう「参考書・問題集」。
よくありがちな失敗例として、手当たり次第気になった参考書・問題集を買い漁ることが挙げられます。
そうはいってもどういったものを使えばいいかわからない受験生も多いと思います。
そういうわけで昨年大学受験を経験した私たちが主観的ではあるものの、役に立ったと言える参考書・問題集を紹介していきます。
その参考書・問題集の良いところ、悪いところ、使ってみて実際にどのような効果があったのかなどをご紹介します。
第2回は2つに分割し、はじめに【理系編】、次に【文系編】としたいと思います。
それぞれ紹介されている参考書のタイトル名からアマゾン販売リンクに移動できます。ご活用ください。
次回第3回では各教科の勉強法について紹介します。今回紹介する参考書・問題集を用いたより効果的な勉強方法や、その他の勉強方法など余ることなくご紹介します。
第1回「OBG達の大学での専攻紹介」をまだご覧になられていない方はぜひそちらもご覧ください。
目次
1.大湯:国理系「数学ⅠAⅡBⅢ、物理、化学、地理B、英語」
2.植草:私理系「数学ⅠAⅡB、生物、化学、英語」
1.大湯:国理系
こんにちは。72期の大湯です。
私は理系型の受験科目でしたので、国公立2次や私立大学の筆記試験では数学、物理、化学、英語で受験しました。
しかし国公立大学を受験する場合は1次試験でセンター試験を利用します。
その際は大抵の場合5教科7科目を受験しなくてはいけません。
そこで私は上記4科目に加えて、センター試験では国語、地理Bを受験しました。
そんな私の受験科目のうち「数学ⅠAⅡBⅢ、物理、化学、地理B、英語」の勉強で役に立った参考書を紹介していこうと思います。
○数学ⅠA○
「数学Ⅰ・A 標準問題精講」(改訂増補版) 著:麻生雅久 <旺文社>
<良い点>
内容の構造を説明すると、標問という問題が各ページにあります。その下には解くためのヒントが的確に示されており、その下には解法が記載されています。構造的にはチャート式に非常に似ています。
よく解答と問題が別冊になっている問題集がありますが、個人的な意見としては非常に不便だと思います。だって机の面積が減りますからね。でもこの標準問題精講は一冊で完結します。また、表紙デザインもかっこいいですし、中身の文字の配置なども、非常にすっきりしていて読みやすいです。
<悪い点>
特に見当たりませんが、強いていうならあまり店頭に置かれていないこと。私は吉祥寺のジュンク堂書店で購入しました。
<勉強効果>
私立大学〜国公立大学までをカバーできますが、特に国公立大学で問われる記述解答に強くなりました。ただの計算方法を学ぶための問題集ではなく、論理的理解、そして論理的解答ができるようになる問題集です。
○数学ⅡB○
「数学Ⅱ・B 標準問題精講」(改訂版) 著:亀田隆 <旺文社>
<良い点><悪い点><勉強効果>
上記数学ⅠAと同様。
○数学Ⅲ○
「チャート式 基礎からの数学Ⅲ」(改訂版) 編著:チャート研究所 <数研出版>
<良い点>
例題を解くだけでも十分ですが、数学Ⅲの内容は様々に応用できます。個人的な意見になりますが、数学Ⅲはある程度決まった解法が存在し、その中でどの解法を用いれば効果的に解答できるかを考えるのが難しい科目だと思います。ですから、経験を積むことが何よりも大切です。このチャート式では章末問題などを解くことにより難しい問題にも耐性をつけることができます。
<悪い点>
分厚いので少し重いです。数学Ⅲは大したことありませんがⅡBはメチャ重いです。
<勉強効果>
チャート式には図やグラフがたくさん載っています。視覚的に数学的現象を理解し、効果的な答案作成ができるようになりました。
○物理○
「視覚でとらえるフォトサイエンス 物理図録」(改訂版) <数研出版>
<良い点>
参考書というか図録です。写真や図がフルカラーで載ってます。物理って結構想像しにくい現象とかもあるんですけど、これをみることで視覚的に理解することができます。コラムも読んでて面白いです。原子分野ではこれを重宝しました。
<悪い点>
特になし。
<勉強効果>
どのようなことが問題で問われているのか、イメージしながら解くことができるようになりました。
○化学○
「化学[化学基礎・化学]基礎問題精講」(三訂版) 共著:鎌田真彰、橋爪健作 <旺文社>
※2020年2月に四訂版が出版されました。
<良い点>
上記数学の欄でも記載しましたが、問題の下に解法のヒントが載っており、それを元に解き進めることができます。
基礎というだけあって簡単かと思われがちですが、結構本質を理解するのが難しいのが化学です。
また、有機化学や高分子では煩雑な計算も多くなるので、効果的な計算方法も必要です。この本ではそういったことも学べます。
<悪い点>
特になし。
<勉強効果>
計算するだけの問題や理論等の理解は教科書と併せて利用することで、できるようになりました。
個人的意見ですが、化学は特に教科書を読み込むことが一番大事だと思います。
○地理B○
「大学受験対策用 地理データファイル」(2019年度版) <帝国書院>
※2020年3月に2020年度版が出版されました。
<良い点>
地理はデータを扱う科目ですので、最新のデータが不可欠です。例えば人口、国内総生産、出荷額、輸出額、生産量、降水量...。様々なデータをある程度頭に入れておく必要があるので、このようなデータブックは1冊持っておくべきでしょう。ありとあらゆるデータが載っていますから、好きなときに好きなデータを調べることができます。また、重要な数値が太字や赤字になっているので、どの数値に注目すれば良いかが一目でわかります。ランキング形式になっているのも嬉しいです。
<悪い点>
特になし。
<勉強効果>
数値を細かく覚えることは不可能なので、注目すべき数値を持つ国や地域などを覚えることに専念できました。
○英語○
「英語の構文150 UPGRADE 99Lessons」 著:鷹家秀史 <美誠者>
<良い点>
国公立大学の英語の試験問題ではよく自由英作文や日本語和訳などが出題されます。その際にいかに的確に構文を用いるか、あるいは発見できるかということが大事になってきます。この本では入試において不可欠な英語の構文が収録されています。また、「和訳→英訳→短文→長文」のように体系的に順序立てて構文を学ぶことができます。CD付きです。
<悪い点>
特になし。
<勉強効果>
自由英作文、日本語和訳はもちろんのこと、普通に長文を読む際にも構文をうまく捉えることで的確に読み進めることができるようになりました。
2.植草:私理系
こんにちは、植草です。
僕は理系の私立大学を志望していたので、受験科目は生物、数学ⅠAⅡB、英語、国語で受験しました。また、センター利用での受験も行い、その時は上記のほかに化学と地理Bを使いました。
この中から、「数学ⅠAⅡB、生物、化学、英語」の勉強で役に立ったものを紹介します。
○数学ⅠAⅡB○
チャート式基礎からの数学Ⅰ・A <数研出版>
<良い点>
入試に必須レベルの問題が豊富に収録されています。定理や公式などの基本事項もまとめてあって見やすいです。これ一冊で大体の問題に対応できるので非常に便利です。
<悪い点>
重いです。持ち運びには向いていません。筋トレにはいいかもしれません。
<勉強効果>
様々な問題の基本事項や例題が詳しく載っているので、幅広い問題に対応できて便利です。過去問などで分からないところがあったとき、これを使うと理解しやすいと感じました。重いけど。
○生物○
改訂版大学入試でネラわれる生物基礎・生物 超頻出テーマ99 著:唐牛穣 <KADOKAWA>
<良い点>
要点が見やすくまとまっています。図も多く解説も丁寧です。コンパクトで軽いので持ち運びも楽です。
1つのテーマが見開き1ページに収まっているので、ちょっとした空き時間にも使いやすいです。
また、この本は生物基礎と生物の内容が一緒になっています。生物は生物基礎の内容が前提になっているので、生物基礎も確認できるとかなり便利です。
<悪い点>
特にありません。強いて言えば、まとめのコメントで登場する先生のキャラクターが少しその、なんていうか……鼻につきます。(※個人的な意見です)
<勉強効果>
生物の基本事項がしっかりと押さえられました。忘れかけていた生物基礎もすぐに確認できるので、非常に使い勝手がいいと感じました。
○化学○
入試に出る 有機化学の要点 スピード総整理 改訂版 <大学JUKEN新書(理科)>
<良い点>
僕は科学の中でも特に有機化学が壊滅的だったので(他もそこそこ壊れて滅んでいましたが)、この本にはお世話になりました。要点や単語、基本事項がすっきりとまとまっています。新書なので、とてもコンパクトで持ち運びもしやすいです。
<悪い点>
要点をピックアップしているので、細かい内容や問題演習は割愛されています。この本で基礎をまとめてより詳しいことは他の参考書で、といったやり方がいいと思います。
<勉強効果>
とにかく有機化学はできなかったので、割り切って詳細な内容は諦め、最低限のことを抑えようとしました。この本はかなりポイントを絞っているので、自分にはちょうどいいものでした。
○英語○
Scramble 英文法・語法 4thEdition 著:中尾孝司 <旺文社>
<良い点>
文法・語法が例文と一緒に乗っているので、例文を憶えればいろいろと応用が利きます。個人的にはルールや語法を叩き込むよりも文章で憶えるほうがやりやすい気がします。
特に後ろのほうに乗っている発音・アクセントの章が優秀で、ここをしっかり押さえればセンターレベルの発音・アクセントの問題は解けるようになります。
<悪い点>
重いので、持ち運びには適していません。
<勉強効果>
例文ごと覚えたので、苦手だった単語もある程度一緒に覚えられました。また、例文が頭に入っていると英作文もやりやすくなりました。
センターの発音・アクセントの問題は、この本で覚えてからほぼほぼ満点をとれるようになりました。
いかがでしたか?
文系編も近々公開します。
受験生の方は頑張ってください!!
応援しています!!
大湯、植草