こんにちは。
72期の大湯です。
「自宅で楽しむオモシロ知識」第一回はパラボラアンテナについてです。
ん?(゜゜) そんなの知らないって? それとも聞いたことあるだけで何なのかはわからない?
みなさん、きっと一度は見たことあると思いますよ。
今回はそんなパラボラアンテナについてです。
〇パラボラアンテナとは〇
上のお皿みたいな形をした、電波を受信する装置がパラボラアンテナです。
みたことありますか? お家にあるという人もいると思います。
大きいものではビルくらいの高さになるものもあります。
従来のアンテナは、パラボラアンテナの反射鏡とよばれるお皿の部分がありませんでした。
しかし、このパラボラアンテナとかいうアンテナには、大きな反射鏡がありますよね。
きっとこれが電波受信の際に、大変重要な役割を果たしているのでしょう。
今回はそんなパラボラアンテナについて、図形(幾何)的な視点から、お話していきます。
〇放物線とパラボラアンテナ〇
放物線という言葉をきいたことがあるでしょうか。
地球には重力という見えない力が作用しているので、モノを投げると山なりの曲線を描いて落下します。
その山なりの曲線が今回のお話のカギです。
この山なりの曲線を放物線(モノを放ったときに描く線)といいます。
パラボラアンテナ(parabolic antenna)の parabola=放物線 という意味です。
parabolic=放物線上の という意味ですから、parabolic antenna=放物線状のアンテナ と訳せます。
ほうほう、つまりはパラボラアンテナってのは、放物線という訳のわからんやつが関係してるのか。
じゃあ、どこに関係してるの?
結論からいうと、放物線が使われてるのは、パラボラアンテナの反射鏡です。
でも何で? アンテナの反射鏡が放物線である意味はあるのでしょうか?
〇放物線の特性〇
さて、パラボラアンテナに放物線が用いられているという事実をお伝えしました。
みなさんは恐らくこの放物線とやらが、アンテナが電波を受信する際に好都合であるということを予測しているでしょう。
まさにその通り。
放物線の形状の反射鏡はアンテナが電波を受信する際に大変重要な役割を果たしています。
どうやって反射鏡に放物線の形状を適用するのかは、あとで説明します。
☆放物線の特徴☆
反射した電波が一点に集まる
これこそがパラボラアンテナに放物線状の反射板が使われている理由です。
従来の反射鏡なしのアンテナでは、受信機本体に届く電波のみを受信していました。
しかし、反射鏡を用いることで、より効率よく電波を受信機に届けることができます。
ちなみに、反射した電波が集まる点を焦点といいます。
この焦点に受信機を設置することで、反射鏡で反射させた電波をほとんどすべて受信することができます。
また、数学的用語で、放物線が左右対称になるように引いた線を放物線の「対称軸」(「中心軸」)といいます。
その軸を中心に、放物線を横に回転させると、パラボラアンテナの反射鏡の形ができあがり。
反射鏡の底を通る断面であれば、どこを切っても放物線になっています。
360°どこから電波を反射させても、焦点に設置した受信機に向かっていくハズです。
まさに、パラボラアンテナは、放物線の数学的性質を如実に表した、技術者たちのアイディア詰まった夢の装置なのです。
なんとなく、反射鏡の構造について理解できたかな?
放物線自体は、中学3年生の数学、二次関数の分野で学習します。
また、放物線の特性については高校数学Ⅲ、式と曲線で学習します。
高校で物理を学習する人は放物線の性質を知ってるかもしれません。
いずれにせよ、学校で習った知識が、工業的に利用されているのを知るとワクワクしますよね!
このパラボラアンテナの性質を動画で見るにはNHK大科学実験が非常にわかりやすいと思います。
リンクを貼っておきます。
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005300885_00000&p=box
みんなここに集まってくる-ダイジェスト/大科学実験
〇まとめ〇
パラボラアンテナは、放物線の特性を生かしたパラボラアンテナについてお話しました。
学校で習った知識がどこで生かされているのか、みなさんも探してみてください。
それでは、お元気で~☆